2023/01/22 実父の記憶。

おはようございます。
#静岡県吉田町 の #理容白石 店主。
#朝型理容師 の白石俊之です。
日の入りは伸びた感じがありますが、日の出はまだゆっくり明けますね。
来週は寒波到来だそうです。
暖かくしてお過ごし下さい。
本日の予約残は10席です。
理容白石 外観
昨日は実父の81歳の誕生日でした。
これまでは実家を訪ねてプレゼントを渡したりと過ごしたのですが、昨年の夏から老人保健施設へ入所したのでそれも叶わなくなりました。

丈夫で運動も欠かさなかった実父ですが肺炎を患い、一時はステロイド剤を投与するまで悪化しました。
幸い体力が残っており一命は取り留めたものの、施設入所と共に認知症が進んでしまいました。

訪問散髪で直に身体に触れる事ができますので、衰えの様子も体感出来ます。
身体は痩せ細り、目力は無くなり、肌荒れが酷いです。
会った瞬間は誰かな?と不安げな表情をみせたりしますが、対話しながら鋏を進めてゆくうちに記憶が戻るような感じです。

男同士ですから饒舌に語らうことはありません。
触れる手と肌から、感じ取れる様々をキャッチしている感じでしょうか?
理容師をしているからこそ味わえる感覚と言えるかもしれません。

これまで実父は私にたくさんの生き様を示してくれました。
小さな頃の実父は一言で言うと「怖かった」です。
気軽に本音を話せる人ではありませんでしたし、躾と称して鉄拳制裁もありました。
ただし、無闇矢鱈に手を出す事は無く離せば分かるタイプだったのは有り難かったですね。

晩は家族で食卓を囲み一日を振り返る言葉を、兄妹全員分拾ってくれ、それを共有する習慣を作ってくれました。
小言や助言は重苦しいこともありましたが、ちゃんと見てくれていると実感もしていましたし、言葉の端々に愛も感じられました。

齢を重ねるにつれて頼りにしてくれるようになってからは、時折不安や悩みを共有したり、涙をみせるようにも。
ようやく我が子に本音を曝け出せる父親になったのだな、と老いと愛おしさを感じた次第です。

いずれ実父も命が果てる時が来ます。
受け入れる覚悟は定まっています。
これまで良き手本を示してくれたので、次世代へと繋いでゆきたいです。
24日(火)に訪問散髪で会って来ます。
どんな顔を見せてくれるかな?
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2023年1月22日